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***堕散る(おちる)***
第39章 step39 三十三段目 屋上へ

茹で卵を保温マグで作ってあったようで殻を剥いて牛乳パックを開いたまな板で糸で切っていった。

「そろそろよく寝た筈だ。」

クーラーボックスの冷蔵庫にいたタネが出されて、4つに纏められ、それぞれ牛乳パックを開いた皿で伸ばしていった。

アウトドアのサイトやブログ等から調べたとハルトは言っていたけど、
練習したのではないかと思うほど手際が良かった。

一つのナンには、お饅頭の餡のように真ん中にチーズを入れて包んだあと潰していく。

出来上がった生地は、アルミホイルに乗せられたまま、赤くなりかけている小石の釜に入れられた。

「すぐ出来ちゃうからね。」

「ハルト…コックさんみたいです。」

「俺、もう仕事あるからね。」

「へ…?」

「さあ、焼けたよ。」

トングでナンを引き出してお皿に乗せた。

キャンプ用の折り畳み式のテーブルに出来た料理が並んでいった。

「珈琲はインスタントだけど…」

「ナンの焼けた香りが食欲をそそります。」

「「いただきます。」」

ナンをちぎってカレーに浸したり、茹で卵のスライスを乗せて食べる。


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