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***堕散る(おちる)***
第39章 step39 三十三段目 屋上へ
「ん?…俺は…泣いた赤鬼だ。」
「違い…ます…」
「ごめん…
ちゃんと言うよ。
俺をちゃんと見て?」
ルリを起こすと角度が変わり擦り上げた刺激にルリが震える。
でもその瞳はしっかりと俺を捕らえていた。
「ルリ…、ルリを愛している。ルリしかいない、ルリしかいらない。」
「ハルト…ありがとう…ワタシも…」
ルリがもう一度伏せてきて、俺の胸にキツく口づける。角度を変えて何度も…
「ハルト…ハルトの薔薇は、もう黒くない。真っ赤に咲いてます。」
ルリが自分でつけた痕をなぞる。胸に深紅の薔薇が開いていた。
「ワタシも…ハルトを…愛しています。
ずっと…前から…」
「ルリ…ずっと一緒にいてくれて、ありがとう。
そして、これからもずっと一緒にいてくれ。」
「はい。」
「青鬼も泣くのか?」
俺はルリの涙を拭い、引き寄せて抱き締める。
「ハルト…嬉しくても涙が出るんですよ。」
「ああ…だけど…違う形で啼かせたい。
もう限界…」
もう一度反転し、ルリを組み伏せる。
戸惑いながらも俺を見上げるルリの瞳にもう翳りはなかった。
アアアッ…ハルトっ…ハルトぉ…
ずっと俺を呼んでいろっ
深く繋がった。