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***堕散る(おちる)***
第14章 step14八段目…体を貸すこと
シャワーを強く出して、湯気で曇るバスルームでキスを交わし抱き合う。

「ルリ…初めてをありがとう。」

俺の胸に顔を埋めるルリをキツく抱き締めた。




約束通り、取って置きのレストランに行く。ルリはかなり緊張していた。


崖下に広がる海、砂浜で戯れる人を見ながら食事する。


ルリの解離のことを考えていた。

何が引き金になり、どうやって戻ったのか…


そして、仕事かsex以外の時間の過ごし方を知らない俺は話題がない。

景色や食事の話をして店をでる。


運転中、そのタイミングを狙ったかのようにルリが話し出す。


「ハルト…ワタシのこと嫌いになりましたか?」

「ルリ、変わらないよ。
好きとか嫌いとかは、元々わからないけどね…

何も変わらない。
ルリは俺の女で俺のモノ…

俺はルリのモノ。

それだけじゃ
だめか?」

「いえ…十分です。

ワタシはハルトのためなら何でもします。
ハルトとずっと一緒にいます。
いいですか?」


「いいよ、ルリがいいなら…」




ルリが解離した引き金が、何なのか、

その答えを本人が話しているのに、俺は気づかなかった。
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