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***堕散る(おちる)***
第16章 step16十段目…二人きりの休日
「美味しいね…
自分で作ったからかな…」

その一言に吹き出しそうになる。

向かいあって食事する…
とても幸せな時間…

並んだ焼売のグリンピースを全部つついて

「おっぱいいっぱい…」

などと喜んでいる。

子供みたいなハルトの発見に何だか微笑んでばかりだった。

「これはルリの餃子だから…」

グリンピース入りの餃子をワタシのお皿に乗せる。
そう、いつの間にか、きちんと閉じられて、フライパンに入っていた。

「ハルトの作った餃子美味しいですよ。」

真面目に答えたら、しばらく固まっていた。

食事の片付けも手伝うと言う。

洗うか、すすぐか…に
泡がいい…と

半ばシャボン玉遊びになりつつ片付ける。

「珈琲いれて…」

シンクを吹きおえると
エプロンを外されて頼まれた。
また珈琲の番をしていたら

「こっちにおいで」

ソファーに呼ばれる。

コポッ…コポッ…

「この音、お腹ん中に
いたときの音なんだよ。」

ハルトがワタシの肩に手を回し、擦りながら話し出す…

「生まれる前…
何も知らなかったころの
平和な時の音…」

ハルトが懐かしいかと訊いてきたことを思い出した。
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