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***堕散る(おちる)***
第16章 step16十段目…二人きりの休日
目隠しと手錠を着けて、床に下ろされたアタシだった。

「いやっ」

アタシの肩を掴んでいるハルトの手に力が入る…

「見なきゃだめ
俺を求めるルリがどれだけ美しいか俺が見たいから

そして、ルリが何を考えて行動してるのか
聞きたいから、」

ワタシは、もう嫌とは言えなかった。

3方向はベッド側、反対にベッドが映る方向から、そしてクローゼット側からの映像だった。

髪を振り乱し、こんな風にあちこちを晒け出しているのを見られているとは思わなかった。

なりふり構わぬ動作に恥ずかしくなる…

「ルリ、綺麗だね…」

「恥ずかしいです」

「暗闇で手が不自由なのに、一心不乱に俺を探してるんだよ?
綺麗じゃん…」

『俺はベッドで寝て待ってるから』と言ったハルトが、ベッドに腰掛けて見ている。

「ハルト…寝て待ってないじゃないですか…」

「そうだよ…ベッドにルリが、つまずかないように待ってたよ…」

「えっ?すみません…ありがとうございます。」

ワタシが目隠しで見えないのをいいことに、約束を破ったとハルトに嫌味を言った。

でも、ワタシの為だったと言われて、謝った。

『クチュ、クチュ…』

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