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***堕散る(おちる)***
第20章 20章 step20十四段目…秋
「わかってる…
わかってるよ…
でも、もっと…

もっと…」

更に強く抱き締められる。
ナカにあるハルトにも力が入るのか、ブルブルと震える。

ドクン…ドクン…

顔を埋めるハルトがどんな表情なのかわからない。

苦しいほどの抱き締めが緩まっていく。
ハルトの心臓とナカにいるハルトが、ドクン…ドクン脈動を落ち着かせていく。

「ハルト?」

………

「ハルト?」

……………スゥ…スゥ…

寝息?

本当に繋がったままハルトは眠ってしまったようだ。


ハルトの髪を指に絡めたり、撫でたりする。
まだ眠りが浅いのか、たまにピクッと全身が震えるので背中を撫でる。

抜け出てしまうのではと思ったのに、離れた手がワタシを探すのと同じで、たまに腰を打ち付けてくる。

不思議…
しばらくはそんなハルトを撫でていたけど、人肌のぬくもりに負けてワタシもいつしか眠っていた。




久しぶりに熟睡した。
朝まで一度も起きることなく眠れた。
さすがに起きた時には繋がっていなかったが、生理現象も助け、すぐにでもという状態だった。

ルリは俺の腕に収まったままで眠っている。
朝といってもまだ5時だが、約束通り繋がっていたい。
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