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***堕散る(おちる)***
第20章 20章 step20十四段目…秋
「ハルト、ワタシがいない休みって何してるんですか?」

「フンフン〜フントウ〜
仕事帰りに飲んで、朝まで飲んで、帰ってきて寝る。」

「そのあとは?」

「飯食って寝る。」

あまり今と変わらない。

「なんで?」

「いえ、ワタシがいて出来ないことがあるのかなって」

「ないよ。ルリがいるから出来ることはあるけど」

そういって引っ張られ腕の中に入れられる。

フンフン〜フントウ〜

また腰を動かしてる。
わざとやってるんだ。
ワタシは恥ずかしくなった。

卵と粉と牛乳を混ぜる時は、もう大騒ぎだった。

そしてやっとフライパンを温める。

トロッと流した生地がプツプツなるまでという目安をじいっと待っている。

「ルリ…プツプツってこのくらい?」

「もう少しですけど、覗いて見てもいいですよ?」

「まだ無理、生地がこぼれる。」

待ち遠しくてうろうろしている。

少し離れてスープとサラダに取りかかる。

「ルリ〜ひっくり返すよ」

「どうぞ」

「どうぞじゃなくて見るの」

「はいはい…」

「二度返事したな。早く、ひっくり返すよ。」

「はい。」

ハルトが慎重にフライ返しを入れひっくり返す。

「美味そうにできたな。」

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