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***堕散る(おちる)***
第21章 step21十五段目…愁秋
さて、何回口にしたか、わかりますか?」

「わかりません。ごめんなさい。もう、やめてください。」

「いや、辞めませんよ。僕の心を打った分だけ叩きます。
さて、次は同じところと反対側、どちらを打ったらいいかだけ選ばせてあげます。」

右側には、しっかりと僕の手形が赤く浮き出ている。

「早く選ばないと、待たせる間叩きますよ。」

イヤァ…左…左でお願いします…

いきなりお尻を叩かれる。ハルトもたまに叩くことはあるけど、そんなものではない。
思い切り叩かれて痛みが貫き、ジンジンとした余韻とピリピリと痺れが続く。

熱を持っていて、たぶん腫れているだろうとわかる。
ハルトの名前を出した罰だと言われる。
その数を訊かれてもわからない。

打たれる方を選べると言われても、嫌だった。
答えない間叩くと言われ、もう叩かれたくない。
咄嗟に反対を選んだ。

ヒィイイ…いや…左で…左を叩いてぇ…

左と答えたのに、右側を撫でられる。
左を叩いて欲しいと懇願した。

「ただ痛いだけでしょうか、違うものがあるでしょう。」

痺れた部分を撫でられて、ゾワゾワと粟立つ何かが走る。

バシィィィン…

ヒグッゥゥゥ…


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