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***堕散る(おちる)***
第22章 step22十六段目…初冬
「あの…ハルト、途中で寝ちゃったんですけど、
どこまで覚えてますか?」

「ん〜赤鬼がヤラセのヒーローになって
参上っ
村人に慕われ仲良く暮らしましたとさ…

めでたしめでたし

まで…」

「いえ…めでたしめでたしはハルトが言ってただけで、まだ終わってないんですよ。」

「そうなのか、
そうだよな、赤鬼泣いてねぇもんなぁ…
で、どうなったの?」

「しばらく村人と仲良くしていたんですけど…
赤鬼は青鬼のことを思い出して会いにいくんです。」

「おぅ…そこで、青鬼に説教されて泣くんだな。」

「いえ…
青鬼の住む山にいくんですが、青鬼はいないんです。」

「赤鬼退治に出掛けたんだな?」

ハルトが昨日眠くて可笑しなチャチャを入れてると思っていたけど、
起きてたら余計にチャチャが入る。

話の腰を折る子供みたいで、可笑しくてたまらない。
ハルトは運転しているから、横顔しか見えないのだけど、コロコロと表情が変わり、なぞなぞをしてるみたいだ。

「それでどうなったの?」

「青鬼の住み処には、留守の札があるんです。

そして赤鬼は自分宛の手紙を見つけます。」

「絶交状か果たし状だな。」


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