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***堕散る(おちる)***
第22章 step22十六段目…初冬
でもハルトはお構い無しに乗るんだろうな。

港を一望出来るタワーを見つけハルトは昇るという。
今日1日見たままに楽しむつもりらしい。

展望台からの景色は素晴らしかった。
知らない街なのに何故か懐かしい気分になるのは海のせいだろうか…

「昼ご飯は行くとこ決めてるんだけど、ルリ食べれないものなかったよね。」

「はい。」

タワーの中の店をみて降りていく。

面白いものを見つけ手を引かれたり、肩を組まれたりとドキドキする。

外に出掛けるのも楽しいとハルトも思っているだろうか。

一通り見ながらタワーをあとにした。

「次は誘惑に負けずに街を歩かなきゃだよ。」

ハルトに手を引かれて歩いていく。

街一帯が異国に来たようだった。

「オネエサン…クリ…オイシイヨ…アマイヨ…」

「ニクマンイカガー」

「ウラナイシテカナイ?ヨクアタルヨー」

歩道にまではみ出したワゴンやカウンター、さらに出てきて、腕を掴む勢いで寄ってくる店員。

寒さなど関係なく活気づいた街だった。

連れて行かれそうになるとハルトがガードしてくれる。

「ルリ、どうしても寄りたい店があったら覚えておいて、食後に来るから…」


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