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***堕散る(おちる)***
第22章 step22十六段目…初冬
「間に合って良かったね。」

小さなことも嬉しかった。

ハルトも今回は静かに列で待っていた。

「しかし大きいね。」

確かに景色として見るのと、自分たちが乗るとして見るのでは大きさが違う。

順番が来るまで、イルミネーションの種類が何種類あるか、一周どのくらいあるかなどと見ていた。

もう少しで順番という時にハルトが温かい飲み物を買ってくる。

「もうすぐだね。」

30分近い時間ハルトが待っていたことが凄い気がする。
こうして観覧車に乗り込んだ。

「あれ?温かい…暖房入ってるんだ。まあいっか、乾杯」

「あっ…乾杯〜」

下の方にいる間は早く進んでいる感じがする。

「ルリこっちおいで?」

ハルトのそばに行く。

「うわっ…」

移ったらもちろん揺れる。

「ハルト?」

「あぁ、低いうちにルリに移ってもらって良かった…」

隣に来た途端にハルトに抱き締められる…というより掴まられた。

「高い所苦手ですか?」

「ただ高いなら大丈夫だけど、揺れるから、
もしかしたらポロッと外れるかも知れないし…」

「大丈夫ですよ。見てる間ずっとちゃんと回ってたじゃないですか。」


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