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***堕散る(おちる)***
第22章 step22十六段目…初冬
「ルリは鼻で息するの、いつになったら覚えるんだろうね。」

ッハァ…無理です…目を開けたままなんて言われたら、余計に…
それに…隣から見えそうで…

「別にいいじゃん見られても…」

ハルトがワタシの手でモノを触れさせる。
背後のボックスは見えないけど、逆から見えているんじゃないだろうか…

ワタシはそっと手を離した。

「どうだった?」

「へっ…」

「俺のどうだった?」

「……硬くなってました…」

「うん、キス気持ち良かった。まだ亀効果かな…
ルリは?したい?」

恥ずかしくてワタシは頷くだけの返事をした。

「降りたらすぐに部屋に戻るよ。」

「はい…」

「今日は、いつも以上に素直だね。亀効果?」

「ハルトの…お誕生日だから…ハルトに…いっぱい喜んで貰いたいです。」

「じゃあ好きなだけ貰うよ。」

ハルトにギュッと抱き締められる。

この想いはどうやったら伝わるのだろう。
ワタシはハルトの首に手を回し、もう一度軽くキスをした。

また真横くらいに戻ってくる。

「何だか地上に戻ってきた安心感があるね。
でも見えなくていいものも見えて、夢の世界から覚まされるようだ。」

ワタシは頷いた。


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