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***堕散る(おちる)***
第22章 step22十六段目…初冬
ワタシ達は笑いながらホテルに戻った。

フロントに行くとハルトが何か話して、その後受付から小さな箱を受け取っていた。

「ハルトそれ何ですか?」

「まだ秘密…」

エレベーターに乗るとまた後ろから抱き締められる。

「ルリ箱を持ってて…」

箱を両手で持ち無防備なのをいいことにハルトがあちこち触れてくる。

「ハルト…観覧車のライトアップいつ消えるんでしょうね?」

「消えるまで見てる?」

「はい…寝ちゃうでしょうか…」

「寝かさなければいいんでしょ?」

「起こしてくれるんですか?」

「いや…寝かさない。
見てる余裕もないかもだけど…」

あ…あの…

ガラスに反射して映るハルトの笑みは、ギラギラしてる感じだった。

あ…

何でもしますって言ったんだ。

ワタシは起きていられるか不安になった。

ポーン…

エレベーターを降りると箱を取り上げられカードキーを渡される。

「ルリが落としたら困るから、代わりにドア開けてね。」

重い荷物でもないし、落としはしないと思ったけど、言う通りに鍵を開ける。

「あっ…綺麗…ハルト…早く」

「どうした?」

「ツリーが…」


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