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***堕散る(おちる)***
第22章 step22十六段目…初冬
ケーキの間の部分にクリームを塗る見本を見せれば、奪うようにしてやり始める。

「なんか図工みたいだな。図工好きだったんだよ。絵じゃなくて工作ね。
間に何挟むの?」

「この薄く切ったフルーツから好きなものを乗せてください。」

「好きなものか、益々図工だな。」

ハルトの目が輝いていた。

「家でもやってたな。空き箱とかで何か作ってた。
飛行機だったり基地だったり色々。」

ハルトはフルーツを好きなように並べていく。
そしてそれぞれの間が埋まるようにフルーツに包丁をいれ、綺麗に敷き詰めていく。

色とりどりのフルーツが敷き詰められてキラキラとしていた。

「ハルト器用ですよね。」

キャンドル作りの時もそうだった。
飾りを置く場所や向きを考え、砂を凹ませたり盛り上げたり…
ピンセットで細かいところまでこだわっていた。

「そうかな…ところでこのケーキ、何でドーナツ型なの?」

「うふふ、最後にわかりますよ。
でも、この絵みたいに綺麗な部分をしまっちゃうの、もったいないですね。」

「写真撮っとくか。」

ハルトはすぐにカメラを持ってきて写真を撮っていた。

「仕方ないお前達は元々こうなる運命だったのさ。」
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