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***堕散る(おちる)***
第24章 step24十八段目…春
それからは、公園の桜の様子を見るのが楽しみで、通る度に公園に入り、いい樹を探していた。

ハルトも、どのくらい咲いているか聞いてきて気にしていたのだ。

待ちに待った当日、ハルトと公園で待ち合わせた。
思ったよりハルトの荷物はあった。

「まずは場所取りだな。」

連日の夜桜見物のニュースを見てハルトは気合いを入れていた。

待ち合わせも少し早いと思ったけど、場所取りの為に気合いの入っているハルトには言えなかった。

公園に来ている人も少ない。ほとんどが家族連れで、テレビで見るような団体で宴会をするようなグループは居なさそうだ。

「公園全部がルリの色だな。」

「えっ…」

「綺麗だ。本当に…」

一周してハルトの言う一番の樹に場所取りする。

「ハルト…このシートずいぶん大き過ぎませんか?」

「誰も居ないんだし、いいんだよ。」

広げられたシートは20畳くらいあるのだ。

四隅にキャンプ用の小さな椅子が置かれる。
そして枕まで出てきた。

「ルリ、おいで。」

ハルトはシートの真ん中に寝転んで呼ぶのだ。

ハルトの隣に腰掛ける。

「寝転んでみないとわからないよ。」


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