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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第8章 カリスマ星の宿命という男
ヒムラーが彼を連れて来た時、私は彼が異次元の人種に見えた‥
まるで選ばれた神のように光り輝く存在、そんなオーラを漂わせる存在だと。
鮮やかな金髪、透き通るような青い瞳‥
細身長身ながら弱々しく見えない躰付き‥全てが私の理想そのものを具現化したような姿。
「ゼクス殿は輝く物を持っている‥
私にはそれだけは分かる」
「それは私も同じ事を思います、それと私もコンラートと‥
アドルフ殿には他には無い何かがあると、私はそう感じるのです」
互いが互いの持っている物を模索していた時、突然それは起こった!
「あ‥あぁ‥
・・・覚悟っっ!!」
私に付いていた党員の1人が、急に腰の拳銃を引き抜き私に向けた!
「アドルフ殿!!」
"パ――――ンッ!!"
彼が私を庇うのと、党員が引き金を引いたのは同時・・・
「ゼ‥コンラート殿!?」
「・・・掠り傷です、そちらはアドルフ殿?」
「貴方のお陰で私には怪我は無い‥
誰かこの男の始末と、コンラート殿の手当てを!」
だが彼は私を制止する、掠り傷だから手当ては必要無いと・・
自ら持っていたハンカチを取り出して、掠めた腕を縛りそれだけ‥
痛む顔1つせず、ただ私の前に穏やかな顔で立っている。
だからこそ思った‥
彼こそ、私が捜し求め来た者だと・・・