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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第11章 混乱と光輝く瞬間
「・・・
始まったようですご主人様・・」
エルンストとの話に決着が付いたのと同じ頃に、暴動も動き出したよう。
こればかりは静観‥
そう決めている。
「・・万が一もあります、窓から離れた方が良いですよルーク」
「流れ弾ですか‥
銃‥使いますか?」
「武装はしている筈です」
「・・・
分かりました・・・」
2人きりなら、流れ弾くらい私が避けてやろうと思っていたが‥
これだけの人数がいるのなら、そうもいかず。
ルークも奥のソファーに合流し、後は事の成り行きを見守るしか無い・・・
「始まりましたな‥」
「どうなりますかね‥
不意打ちですから成功するとは思いますよ‥‥今は‥‥」
「ホロスコープには明暗どちらも出ている‥
確かに今は成功しても、それが持続するかが問題になる」
「でしょう‥
市民の心は移ろいやすい、ナチ党だけで持続出来るかは‥私も問題があると思いますよ」
「今は‥‥見ているだけしか‥‥」
ルークが3つ目のワイングラスを取り出し、エルンストの前に置きワインを注ぎ出した。
「此処は無縁と言いたいのかな?」
「この騒動で、この場所にまで頭が回る者など少ない‥
安全圏‥俺はそう思う」