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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第12章 政党を我が物に‥
そこまでして、私はアドルフから離れた‥
後は彼が勝手にやってくれるだろう。
「・・・
そんなに私の話が聞きたいか諸君‥」
目を開けたアドルフは、本来の彼を有しているが半分別人‥
いや、別人格と言った方が良い。
「君達には見えないか、私が見ている未来と同じものが‥
来たるべき天変地異と復讐の戦の姿が!」
「「指導者!!」」
「世界は天変地異に襲われ、洗練の復讐が始まり、我々アーリア人がその頂点に立つのだ‥
見よ!この薄汚れた世の中を、我々が立ち上がらないで如何とする!?」
「・・・・・」
これが暗示で出来た、二重人格の彼‥
自分を預言者と名乗り、血気盛んな事を口にする。
(まあ‥あながち間違ってはいませんよ‥
それにしても‥この状態を作るのに、どれだけ苦労した事か‥‥)
話は数年前に遡る・・・
――――――――
エルンストの暗示の後、私は牢獄で彼の中に出来た、もう1つの人格を引き上げる事にした・・
暗示はアドルフの傲慢部分を増長させる事‥
でもそれでは、只の殺戮者を作ってしまうだけ。
だから私は考えた、1人の躰に2人の人格‥
今までのアドルフと、暗示で出来たもう1人のアドルフを分離しようと。