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第13章 偽装恋愛ｰ盟主の罠とルークの葛藤

中庭に風が吹き抜け、自分とパウリーネの回りに花びらが舞う。



「・・・
こんな綺麗な光景なんて、見た事なんて無かったわ‥
まるでおとぎ話みたい・・・」


「おとぎ話‥
近いかもな、この城はかなり古いと言われているし‥それに‥‥」


「それに？？」


「・・とにかく座ろうパウリーネ」


「あ‥はい・・・」


彼女の手を引き、中庭に１つだけある木製のベンチに座らせた。



「・・・
先ずは‥この場所からだよな‥
Cross selsという名を聞いた事はないか？」


「っ！？
その名って‥街では知っていても、口に出しちゃいけないって‥
出したら最後、捕まって裏社会に連れて行かれて二度と帰れない‥‥‥」


「捕まるって言うのは嘘、だけどCross selsが裏社会‥ドイツ系マフィアなのは本当の話‥
そして此処は‥そのCross selsの本拠地、それも高位階級しか入れない居城の中・・」


パウリーネは目を見開いて、本気で驚いているよう‥
そりゃそうだ、良い噂の無いCross selsの本拠地と聞かせられれば‥‥



「・・・・・私・・・殺されるの？」


「それは無い‥
その為のあの鎖‥パウリーネの身の安全を守る為‥
それに盟主のご指示なんだから、もしパウリーネに手を掛けたら、盟主がお怒りになるのは誰もが知っている事」