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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第14章 呪縛のパウリーネールークの嘆きー
盟主が思いのほか行動されて、自分が次に居城に戻れたのは、パウリーネを抱いてから3ヵ月後になってしまった。
(・・・
何か土産でも買って来た方が良かったのか?)
相変わらず自分はこういう事が苦手で、居城に着くまで土産という発想すら出なく‥‥
だから盟主にまだまだと言われる。
先ず今はナチ党の軍服なので、自分の部屋で着替えてからパウリーネの部屋に行く事にした。
(少しは肩の荷が降りる)
試験的に配置されたナチ党専属の軍隊‥
自分はその中に潜り込み、暗躍の真っ最中‥特に盟主には都合が悪い左翼派を一掃する為。
それが、あの方からの命だから・・・
普通のスーツ姿に着替え終え、変わり映えしない居城の長い廊下をひたすら歩く。
従者という立場上、自分の部屋は上階‥盟主の居室の近くにあり‥
パウリーネが居る客間とは、かなり距離が離れていて、こうして迷路のような通路を歩く羽目になる。
自分的には慣れ親しんだものだが、誰しも一度はこの居城の中で迷うらしい。
(変わり映えしなさ過ぎて余計な事まで‥)
自分だって迷った経験は‥ある‥
あまり言いたく無い話だが‥‥
そんな、どうでもいい昔の事を思い出している内に、漸くパウリーネが居る客間に辿り着いた。