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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第15章 愛のピンクサファイア
"ドサッ・・・"
「・・・・・はぁ‥」
ルーク達が居る客間から出て、賢人共を追い払うついでに、必要性がある事を指示した後‥
この最上階にある私の居室まで辿り着いたが‥そこで限界だった。
襲う脱力感‥
此処まで酷いのは何時振りだろうか?
脱ぐのも面倒だが、かろうじて埃だらけの軍服の上着だけは脱いだ‥
後は、ブーツすら脱がずにベッドの上・・・
(・・・
やはり均衡が狂いましたか・・)
血の飢えでは無い、精神力の使い過ぎでの力の均衡の狂い‥
こうなる事は予想は付いては‥‥いた。
「人の躰は脆弱ですから・・・」
パウリーネに使った力、あれは精神力でギリギリまで力を抑え、彼女に負荷が掛からないように精神世界を覗き見た。
でなければ、人の精神など簡単に破壊してしまう‥
昔とは違い、遺物の力をも吸収してしまった今の私の力では‥‥
それがこの代償、力の均衡の狂い‥
こうなると私は暫く動けない、強烈な脱力感に手足すら動かす事すら怠い。
(深く眠るのは嫌なんですが‥
それでも暫し眠ってしまう・・・)
深く眠った時のあの感覚、それは遺物の中で眠りに付いていた時の感覚。
ただ1人、何百年もさ迷った、孤独と黒と白の世界‥
だから私は深く眠るのを嫌う、目が覚めれば遺物の中のような気がして‥‥