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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第15章 愛のピンクサファイア
「・・・
今・・・のは・・・」
目が覚めれば、そこは居室のベッドの上‥
という事はあれは夢‥‥
(夢でも‥‥)
何百年振りに聞いた、他人の天使の音色‥
私と同じようで、微妙に音階が違う音色。
盟主のピアスは、希少種にしか反応しない‥
という事は彼女も希少種、だが希少種は私1人しか居ない筈。
(何故あんな夢を??)
あの場所は間違いなく遺物の中の空間‥
多分深く眠ってしまった事で、精神だけが遺物に引き込まれた。
それならば今の夢は只の夢では無く、何だかの暗示‥
それが過去か現在か未来かは、全く分からないが‥‥
「何だったんでしょうね‥‥」
銀色の髪に、盟主のピアスを持つ女性‥
この世に存在している訳が無い女性・・
「・・考え過ぎですかね?」
均衡が狂っているが故の幻だった、そう結論付けた方が良い。
余計な期待は持たない、それは過去の私が決めた事‥
期待を持つと、打ち砕かれるのは私の方‥だからもう期待しないと決めた。
(あれですか?
ルークとパウリーネを見ていて、引き込まれましたか私は??)
久しぶりに見た純粋な愛情、それに私まで引き摺られた‥多分そう・・
だから私は‥この重要な暗示を忘れてしまった‥
答えは近くまで来ていたのに、私自身が見逃してしまう事になる。