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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第16章 一夜限りの花嫁ー幻の夜会ー
「薔薇‥好きなのかパウリーネ?」
「好き‥‥
棘は沢山あっても、何故か惹かれちゃうんです‥
綺麗じゃないですか、沢山の赤い薔薇の花って‥‥」
考えて見れば、自分はパウリーネの事を何1つ知らない‥
好きな物、嫌いな物、主義主張、今までどうして来たのかも。
見た目だけのパウリーネだけを見て、自分は1つも知ろうとしていなかった、事に今更気付いた。
「薔薇の花束は‥綺麗だよな‥他は?
俺‥パウリーネの事、もっと良く知りたいと思う」
「ルークさん・・」
「何も知らないパウリーネの事‥
愛してる女性の事が知りたいって、普通の事だと俺は思うんだけど?」
「そ‥そうよね‥
私もルークさんの事、殆ど知らないもの‥‥」
躰の関係から始まったが、こうして好きになってしまっただけに、相手の事を少しでも多く知りたい。
盟主は全てご存じだろうが、自分に言う事は無い‥
それは先ほどの発言で明らか。
「ちゃんとパウリーネの口から聞きたいんだ‥
その代わり俺も話すから、と言っても俺の方はそう多く無いけどな‥‥」
「それでも良い‥
ルークさんの事が知りたいって、私も同じ事を思ったの‥‥
本当は此処からなのに‥‥くすくす‥‥」
「出逢いが出逢いだったからまあ‥
でも、話す機会はこれから幾らでもある、俺もパウリーネも‥‥」
「はい、ルークさん‥」