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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第16章 一夜限りの花嫁ー幻の夜会ー
確かに昔のフランス王家で、王の杖に嵌め込まれていた宝石‥
数百カラットのダイヤだったと記憶にはあるが、今は行方不明の曰くありげな1品。
あれまででは無いが、このピンクダイヤも‥まあ似たような出所・・
「・・・
とんでもないです盟主の宝物庫は・・・」
「数千年の積み重ねですよ‥
この様な大きな物は把握していますが、細かい物までは流石に把握しきれません」
ルークが差し出した紅茶を飲みながら、少々のため息。
「でも、盟主しか入れないのに、宝物庫は宝の山・・」
「祭壇横に仕掛けがあるでしょう‥
あの場所に置き仕掛けを動かせば、後は勝手に真下にある宝物庫に落ちる仕組み」
「貢ぎの祭壇・・・」
「そういう事です」
昔から遺物を収めてある中央祭壇の少し横に、小さな祭壇がある。
別名"貢ぎの祭壇・・
崇め崇拝する時の権力者達が、あの場所に貢ぎ物の金銀財宝を置き、仕掛けが動けば消える。
それが、願いが受け入れられたと勘違いされていた、過去の風習‥
貢ぎ物はただ下に落ち、知らぬ間にあれだけ増えたが事の真相。
真実なんて実はこんなものという、お手本みたいな絡繰りに過ぎない。
「余談は此処までで良いでしょう‥
そろそろ準備が整っている頃、行きますよ2人共?」
「「はい・・・」」