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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第16章 一夜限りの花嫁ー幻の夜会ー



着飾ったルークとパウリーネを連れ立ち、複雑な通路を歩き中庭へと出た。



「急でしたから、あまり十分な準備は出来ませんでしたが‥‥」


さほど広くない中庭に、急仕立てのテーブルが数宅‥
簡単な食事と酒、そしてテーブルの1つには大きめの蓄音機。


ただ1つ拘ったのは花‥
此処の花壇も綺麗だが、その回りにも大量の花々を置かせた。


彼女は花が好きだと感じ取ったから・・・



「綺麗・・・」


「凄い・・・」


ルークとパウリーネは、沢山の花々に驚いているよう‥
花の中に居る2人は、まるで新郎新婦‥囁かなるセレモニー。


偶にはこういうのも良い・・・









盟主は夜会と言っていたが、自分達以外人が来る様子は無い。


元々居城は、そんな風には出来てはいない‥
宗教というより儀式的要素が強く、集まるのは聖遺物の間での儀式のみ。


勿論こんな娯楽要素は皆無に近い‥というのに、盟主はどうやって用意したのやら。



「ルークさん‥音楽が‥‥」


「ああ・・・」


どうやら盟主が蓄音機を動かしたよう‥
大きなそして綺麗な音楽が中庭中に響き渡る。



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