この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
契約的束縛外伝・自由への扉ー
第16章 一夜限りの花嫁ー幻の夜会ー

着飾ったルークとパウリーネを連れ立ち、複雑な通路を歩き中庭へと出た。
「急でしたから、あまり十分な準備は出来ませんでしたが‥‥」
さほど広くない中庭に、急仕立てのテーブルが数宅‥
簡単な食事と酒、そしてテーブルの1つには大きめの蓄音機。
ただ1つ拘ったのは花‥
此処の花壇も綺麗だが、その回りにも大量の花々を置かせた。
彼女は花が好きだと感じ取ったから・・・
「綺麗・・・」
「凄い・・・」
ルークとパウリーネは、沢山の花々に驚いているよう‥
花の中に居る2人は、まるで新郎新婦‥囁かなるセレモニー。
偶にはこういうのも良い・・・
盟主は夜会と言っていたが、自分達以外人が来る様子は無い。
元々居城は、そんな風には出来てはいない‥
宗教というより儀式的要素が強く、集まるのは聖遺物の間での儀式のみ。
勿論こんな娯楽要素は皆無に近い‥というのに、盟主はどうやって用意したのやら。
「ルークさん‥音楽が‥‥」
「ああ・・・」
どうやら盟主が蓄音機を動かしたよう‥
大きなそして綺麗な音楽が中庭中に響き渡る。

