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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第16章 一夜限りの花嫁ー幻の夜会ー

「この場合は踊れって事だよな‥
パウリーネ踊れる?」
「あの‥ワルツですか?
私はあまり・・・」
「じゃ俺がリードするから」
「ルークさんは踊れるのね‥」
「最低限は‥‥」
パウリーネの手と腰を取り、音楽に合わせてゆっくり教えるように踊り出す・・
「・・・足‥もつれそう・・・」
「大丈夫、俺に合わせて‥
そう‥‥ゆっくりで良いから‥‥」
初めはぎこちなかったパウリーネも、踊っているうちに少しずつ覚えて来たのか、だんだんと楽しそうな顔に‥‥
「凄い‥私踊れてる」
「覚えるのが早い‥」
その時、風が自分達の回りを舞う‥
大量の花びらと一緒に‥‥
(盟主??)
この風は‥‥‥
「わあー!
本物の、おとぎの国のお姫様になったみたい‥」
「・・お姫様だよ俺から見れば‥
俺だけの‥‥お姫様‥‥」
「ルークさん・・・」
嬉しそうな照れてるようなパウリーネの笑顔‥
自分だけの‥大切なお姫様‥‥
着飾った姿も、向けてくれる笑顔も、全て自分だけの‥‥
密着しているせいで、贈ったイヤリングが微かに音を奏でているのが分かる。
イヤリングと共に、自分の心もパウリーネと共に‥
それが今の自分の幸せ。

