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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第16章 一夜限りの花嫁ー幻の夜会ー
(人間誰しも、愛する恋する権利はあると思いますよ)
賢人であろうと、娼婦であろうと、奴隷であろうと、誰しもが持つ感情。
諦めるのは私1人で十分、人とは言い難い私1人で‥‥‥‥
2人はまだ楽しく踊っている・・
純白の花嫁と漆黒の花婿のように、この小さな中庭で気高く美しく純粋な一夜限りの夜会。
(良いパートナーを見付けましたねルークは‥)
パウリーネなら心配ない、堕ちても心強かった彼女ならば、ルークをしっかり支えていくだろう。
(・・私も退散するとしましょう・・)
若者2人の幸せなセレモニーを、私で邪魔するのも少々‥
私は裏で良い・・・
本当に今日はお邪魔虫になりそうなので、久々に屋根の上へと上がって来た。
此処ならルークも追っては来れない‥
それを踏まえた上の屋根選択。
「この場所で星を見るのは久しぶり‥」
前はあのカリスマ星を見付けた数年前の話、あれから此処には来ていなかった。
「やはり和みますね」
星を見ながら一晩明かすつもり‥
そして久々に星読みをしたかったという理由もある。