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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第18章 彼女の動向
「随分と悩んでいますねヒムラー?」
「ああ‥
指導者が考えた事だが、人員配置に苦労する」
流石に毎日拠点とはいかず、数日置きにはナチ党本拠地に顔は出している。
何時もの地下の控え室、ヒムラーは此処がお気に入りで、行動が無い場合は控え室に居る事が多い。
「左翼派ですか?
ベルリン市内は隠れる場所も多い」
「元々俺はミュンヘン出身だ、ベルリンの地理にそこまで明るくは無い‥
だから動けるのを出して、地図上以上の詳細な情報を集めているが‥入れない場所もある」
「入れない場所?」
すっかり慣れたコーヒーを持ち、向かい側の椅子に座り一口。
「王族関係‥
首都ベルリンだ、この関連の建物は多数」
「ですが向こうも立ち入れないでしょう‥
共和制は認めたが、王族が無くなった訳では無いんです、今も独国王家は健在」
「何処まで食い込んでいるか‥
確かめるにも骨が折れる」
「だから尋問‥
分かりますがね」
今日も悲鳴は多数‥
いい加減耳慣れて、気にもならなくなってしまった。