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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第20章 テレーザと中央施設
「・・・だから撤退してロシアに戻れと言った、テレーザ・ルセック」
「待って下さい!
そんないきなり撤退命令だなんて!!」
「俺は伝言役だ‥
全ては盟主と中央上層部がお決めになった事‥
この戦争に介入は一切しない、これが盟主のご意向であり、それを踏まえて中央は全末端の撤退を指示された」
・・・そんな・・・
じゃ今までの私の努力は!?
此処まで食い込むのに何年要した!?
どの国に取っても有意義な情報を手に入れたのに、無碍に捨てろと!?
「・・・・・」
「早めにロシアに引き上げろ、仮にも階級ありがCross selsの誓約を破る事は無いな?」
「あ‥‥当たり前です‥
私はCross selsに誓約し、ありがたくも階級を賜りました‥
そんな私が、組織を裏切る訳がありません」
「そう期待する、話は以上だ」
本当に中央は、全末端を撤退させる気でいる‥
あれだけの貴重な情報を‥‥勿体ないと思わないの!?
(・・今の内だったら‥
撤退途中の今の内だったら、あの情報を中央では無くロシア政府に売り付ける事が出来る筈)
逃亡は、あのコンラート・ゼクスを使えば易い‥
仮にも中将、親衛隊を1人ロシアに派遣する事など造作も無い。
利用する為に、私はあの男の恋人を演じていた、今こそ使うべきではないか??