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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第20章 テレーザと中央施設



ホテルの後、私はテレーザを官舎に送り届け、1人で拠点である屋敷へと戻って来た。



「お帰りなさいませゼクス様」


「・・ルーク首尾は?」


広い居間へと歩きながら、先ずはルークの報告を聞こうと思う。



「今回はじっくりと探りました‥
この間のミサイルの再考案と新型拳銃の設計図、高火力燃料の詳細と指導者が進めている作戦内容、最後に此方に渡っていない星詠みの解析資料です」


「また随分と欲張った内容で‥
ミサイルと高火力燃料は、独国から出されると後々困ります‥
私達が欲しいのは星詠みの解析資料、何故エルンスト・クラフトはテレーザに付いたのか、これも謎の1つ」


居間に着き、私は定位置のソファーに座り、ルークは何時の間にかティーセットを取り出し、私に紅茶を差し出した。



「エルンスト・クラフトの現在地は、バイエルン地方の指導者の別荘、そこから動いていないのは確認済みです」


「テレーザの部屋にあった、エルンストの解析資料に新しいのはありましたか?」


「いいえ、前回確認した物と同じ物でした」


「では動きがあると思いますよ?
私にロシアへ行く仲介をと、テレーザが言って来ましたので‥」


「その話をお受けに??」


「その方が動くと思いませんかルーク?」



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