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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第20章 テレーザと中央施設
「ゼクス様!
こんな夜も明けぬ時間にですか!?」
「ルーク、日中にこんな事をしては目立ちます、夜明け前この時間が一番都合が良い‥
テレーザが着くとしたら今日の夕方以降、その前にやりたい事もありますので‥」
「しかし‥‥
はぁ‥‥分かりました、自分はゼクス様からの連絡を待ちます」
屋敷の屋上で、変わらず渋い顔のルークを言い含め、私は空へと飛び上がる!!
(最大限に身体能力を解放しても、目標になる高度までは上がれない)
幾ら私の能力が人間から外れていると言っても、一度に戦闘機並の高度まで登るジャンプ力など、ある筈も無く。
そこで力を使う‥
上空の水分を少し溜めて氷にし、落下する前に私の足掛かりにして、更に上へと段階を踏んで飛び上がって行く。
「初めてにしては上出来です‥
残りは行き着いた先からの落下、ミサイルで見れば半円状に上がり落下する、そうなるとフランクフルト上空辺りから降下体制が一番効果的」
氷を踏み台にするトンッという軽い音を響かせながら、目標の高度とフランクフルト上空に到着‥
そこからは、緩やかなカーブを描いてバイエルン地方へと軌道修正し降下。
この辺りは私の庭みたいなもの、人気が全く無さそうな山頂に、私は軽々と降り立った。