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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第20章 テレーザと中央施設



「3時間足らず‥
まあミサイルほど速さが無い割には、良い手段です‥
降下にさほど力を必要としないのがまた良い」


この方法ならば、使うのは私自身の身体能力の方で、力は少量しか使わない‥
水分を氷に変えているだけに過ぎず、この程度は力を使う内にも入らないほど。


流石に降下する為に、落下速度を落とす理由で風の力を使ったが、やはり問題にならない程度の話。



「万が一を考え早めに来ましたが、居城にもミュンヘンにも寄る必要も無い」


もしかしたら餌が必要かも知れない、そう思い居城で餌の補給でもと思ったのだが必要無さそう。



「予定外に空き時間が出来てしまいました‥
とはいえ親衛隊の軍服で、彼方此方歩く訳にもいかず‥‥ですか‥‥」


人1人居ない山の上‥
何となく閃いて、私は1本の大木の上に登った。



「たまには‥‥こんなのも‥‥良い‥‥」


嵐の前の静けさではないが、私は太い枝を寄り掛かりにして躰を休める事を選択。


大木に寄り掛かり目を瞑れば気持ちが良い‥
自然の中での安心感か眠りの浅い私が、すっかりと熟睡してしまうほどに。


自然とは、かくも安定を私に与えてくれるものだったとは‥
籠の鳥は自然すらも知らない・・・



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