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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第20章 テレーザと中央施設
「・・・っ!?」
まさか此処で彼の名が出るなんて!
いったい彼は、この男とどんな取引をしたの?
「取引内容は?」
「・・・
それは・・・言えない・・・
あの内容は墓場まで持って行く、そう決めた‥
それに言ったところで信じられる話でも無い、それにこれは君との約束には関係ない事ではないか?」
墓場まで持って行くほどの取引、当時の彼は何を考え行動していたのか?
いや今でも、何が目的で行動をしているか不鮮明なのは確か‥
何故私はそれに気付かなかったのだろう。
(彼の魅力に私の方が取り込まれた、あまりにも完璧過ぎる彼に‥‥)
「テレーザ?」
「っ!
・・・そうね、約束とは関係のない話‥
私が欲しいのは、その星詠みの解析、あなたが欲しいのは安全な場所‥‥Cross selsという独国から逃げられる場所、これで約束した」
「ああ‥‥
一番新しい分を渡そう、そして私を独国から逃がしてくれ‥
そろそろ危ない」
「手筈が整ったら、これで良いかしら?」
「構わんよ‥
もう少しだけ時間はある筈だ」
何故この男は、此処まで怯えるように時を見計らうのか?
まるで殺されるような言い方、それも星詠みで分かるのか??