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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第20章 テレーザと中央施設
テレーザが部屋から出る時は流石に隠れたが、私はエルンストの前に姿を現す事を決めた。
それに今の会話の内容も気になるところ‥
エルンスト・クラフトもまた国外逃亡を企てている、それもロシアの中央施設へ。
「・・・どうして此処へ?」
「その理由を問いますか?エルンスト??」
「・・・いや、君が来たという事は気付いたのだろう?」
「ええ‥‥
私に渡している資料と、本来とは食い違いがある‥
何故裏切るような真似をしました?」
「何故か‥‥
・・・生き残りたいが為、これが理由‥
私のホロスコープはもう余裕が無い、だが独国以外に行けば残れる可能性がある」
「Cross sels‥
そう言っていましたね?」
机で落ち着きを放っているエルンストを無視し、私は割とお気に入りである窓辺に腰掛ける。
「独国とは違うCross selsと聞いている‥
だから賭けた、あの女は星詠みに興味を示し、私が解析した正確な情報を渡す代わりに、ロシアのCross selsへと望んだ」
「・・・
愚かですね貴方は、もう少し利口と思っていましたのに‥
覚えていませんかエルンスト、ミュンヘンに居た頃、私は耳にピアスをしていた、それがCross selsの階級ピアス‥
ミュンヘンであのピアスは有名‥‥まあ免罪符とも言うんでしょう」