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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第21章 ルークと盟主の契約
「親衛隊自ら!?」
自分は今、国境線の官舎に居る‥
目的は勿論国外への出国の牽制の為。
「指導者自らの署名捺印入りの書類が無ければ通す事適わぬ‥
これは近頃国外逃亡する軍人が増えた為の、制裁的措置、そしてこれが書類の写しだ」
トップシークレットと判を押された1枚の紙、これはテレーザ・ルセックに出した、指導者自らの書類の写し。
偽物では無い本物なのだから、ナチ党本部に問い合わせても同じ事を言われるだろう。
「最近はロシアとは牽制し合う情勢だ、出入国を厳しくしなければ、大国ロシアになど勝てん‥
俺は次の国境線に回るが、くれぐれも書類審査は怠らぬよう、これは指導者の命令である!」
「「「はっ!!」」」
大尉で親衛隊という立場上、これくらいキツく言わなければ下士官は着いて来ない‥
俺もすっかり揉まれた、本部遺跡から出て外の世界で‥‥
(・・・
この検問所から考えて、一番密国に使いそうなルートは何処だ?)
官舎から出てから、ゆっくりと回りを見渡す‥
国境線、平地は地雷の山で監視塔から随時遠くまでを、交代で監視を続けている、勿論ライフル所持でだ。
(・・・
向こう‥‥山の上に建物?)
地図を広げて確かめて見れば、この辺り一帯の変電施設。