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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第21章 ルークと盟主の契約
だからこそ当時の盟主は、この仮眷族を禁止し封じ、それ以降は仮眷族は1人も居ない。
私もこの仮眷族には不満を抱いていた1人で、自らは絶対にしないそう決めていた。
なのに、こんな形で契約をやる事になろうとは‥
私が今抱いているのは‥‥怒り‥‥
ルークを撃ったテレーザに対する怒りの感情。
此処まであらか様に、怒りを感じたのは何時ぶりだろうか?
もしかしたら遺物から目覚めて、初めての事かも知れない。
「・・・・・」
穿ち気を失うルークを、そっと寝かせ私は立ち上がる‥
この怒りを解消するには役不足だが、テレーザの命を頂きましょう、ルークを撃った対価です。
「・・・テレーザ・ルセック・・・」
一歩また一歩と私はテレーザに近付く‥
テレーザの方は、咄嗟に投げた銀の宝剣が肩に、そして勢いのままに建物の壁にまで突き刺さっていて、身動きが取れない様子。
「よくもルークを‥
私を本気で怒らせた事を後悔するがいい‥‥」
「くっ!
そっちが勝手に出て来ただけじゃないの!!」
「五月蝿い口ですね‥
ルークの変調があるまで暫く遊んであげますよ、それに‥‥」
テレーザのネクタイを解き、胸元からネックレスを引き千切った!
「もう犬に首輪は不要‥
それも知らずに大切に身に付け、絶えず私に見張られていた、無様ですね愛恋を切り離せない人間とは‥」