この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
契約的束縛外伝・自由への扉ー
第21章 ルークと盟主の契約
ドスッという音がするほど強く一気に宝剣は突き刺さる‥
この場所を狙った理由。
「五月蝿い口は塞いで置かなければ‥
この刃を引き抜いたら、どうなるか分かりますかね?」
「どうなるっていうのよ」
「人間は肺で呼吸し生きています、私が突き刺したのは片肺、抜けば肺の空気は刺し傷から漏れ、話すどころか呼吸すら難しくなる‥
まあもう片肺がありますから、すぐに窒息死とはいきません、精々足掻いて見せて貰います」
説明は終わりとばかりに、私は銀の宝剣を引き抜いた。
「・・・っ!
あ・・・あぁ・・・!?」
「言った通りでしょう?」
傷と呼吸低下で、立っている事すらままならなくなったテレーザは、建物の壁を背にズルズルと力が抜けたように座り込み倒れた。
だが死んではいない、死ぬ事も許さない!
「暫くはこれで良いでしょう‥
そうこれは回収しなければいけません」
刃で鞄の紐を切り、テレーザが持つ資料を回収‥
手に持つのは、大独国の極秘資料とエルンスト・クラフトが残した星詠みの解析資料。
「確かに星詠みの一部‥
そうそう、こちらは回収だけで私には不要品」
「・・・あっ・・・」
テレーザの目の前で、ミサイル他極秘資料の方は、力で火を点け燃やし灰にしてしまう。