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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第22章 現実と悲しき別れ
「そう‥‥
毎回必ず別の形の石のネックレスをくれる‥
一回も同じ形なんて無い、ルークさんが凄く気を使ってくれているって分かっているから」
小さな飾り棚を見たら、自分が贈ったネックレスが沢山並べられている‥
14年間、居城に戻る時は必ず贈ったピンクサファイアのネックレス達。
この混乱の独国で、宝石を見付けるのはかなり難しい‥
それでも何とか探し出して、何時でも渡せるようにと、密かに後数個ストックしているのは内緒の話。
「パウリーネの嬉しそうな顔を見られれば、俺はそれで良い」
「ルークさん」
相変わらずパウリーネの前では俺表現、その方が良いとずっとそうして来た。
「・・・
私のところに来たという事は、その前にクルス様の部屋に寄って来たのでしょう?」
「・・・ああ・・・」
「じゃ、クルス様から話を聞いたの?」
「・・・ああ、聞いた・・・」
「・・・そう・・・」
一気にパウリーネの表情が悲しく曇る‥
また自分はパウリーネを泣かすのだろうか??
「俺は気にしない‥
パウリーネが年を取ろうが、お婆さんになろうが、パウリーネには変わりない、俺を好きと言ってくれたパウリーネに変わりないんだ」
「・・・私が気になるもの・・・」