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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第5章 ルークの面倒とミュンヘンの夜
(やはり大戦後ですね‥
空気が殺伐としています)
大戦に負けた独国‥
建物は半壊や全壊で手付かずの場所もあるが、それでも人の活気は満ちている方。
(少し情報を探れる場所にでも行って見ましょうか・・・)
この街にだとて、上流階級というものが存在する‥
そして居城を出る前に付け変えた、この逆十字のピアスは、上流階級に入り込むには非常に役に立つ。
何の詮索もされずにミュンヘン中枢へ‥
今の社交界というのは軍人も多数、私的には情報さえ得られれば良いのだが。
(こういうのは時代問わず・・・)
昔とさして変わりない、飾り立てた人間模様‥
その私はと言えば、あまり目だたぬよう、2階の広場全体が見える場所に座り、人間観察をしながら久しぶりの酒を堪能。
このポジショニングでも、人々の話ははっきり聞こえて来る‥
これは私の特権、身体能力と同じで聴力も高い。
(・・ナチ党ですか・・)
目下の噂は、右翼派らしいナチ党の話‥
どうやらミュンヘンに拠点があるらしく、この社交界にも多く出入りしているよう。