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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第22章 現実と悲しき別れ



「・・・・・」


泣いている?自分が??



「分かるよ、ルークさんの心が泣いているって‥
泣かないで、離れたって私はずっとルークさんを思っているから‥‥ね?」


「・・・・・」


急な事に動揺し、心弱いのは自分の方‥
パウリーネは、しっかりとした意志と心で、こうして自分の腕の中に居る、最後だと分かっていて。



「弱音くらいある‥
俺だって生きて意志があるんだ、ちゃんと悲しいという感情もある人間だよ」


「そんなの良く分かってるもの、ルークさんは我慢する人だって、心の奥にしまってしまう人だって‥
ずっとルークさんと一緒に居た訳じゃ無い、誰よりもルークさんの事を知りたいと思った」


「それは俺も同じ‥
夫婦なんだから、お互いを知りたいと思っていたのは当たり前‥
パウリーネは意志が強い、誰よりも心が強い、俺なんかより遥かに‥‥」


自分はパウリーネのように強くなれない、パウリーネの言う通り心の奥底に隠して、見た目だけ普通に見せ掛けるんだろう。


最愛の女性を失うという現実は、これほどまでに辛く悲しいものだったとは、自分はパウリーネを失ったら、もう二度と恋なんて出来ないと思う。


何時も何処かに、パウリーネの面影を探して過ごすんだろうな。



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