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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第22章 現実と悲しき別れ
流石に夜は、久しぶりに居城の屋根の上で過ごす事になったが、2人が良ければ私に異論は無い。
お互いに最後と理解しているから、離れず離れられないのだろう‥
本当にあの2人らしい。
「私に取れば、ルークもパウリーネも嫌いではないんですよ」
屋根の上で寝転がりながら星を眺め、辛い選択をした2人に思いを馳せる。
どちらも不思議なほどに、私の心の中に入って来た‥
ルークは子供の頃からですが、パウリーネは簡単に私のテリトリーに入り‥‥だが、それが嫌いでは無く。
タイミングが良い時間に、紅茶を持って来てくれたり‥
ルークが居城に居ない時は、話し相手になって見たり、意外にパウリーネと過ごす時間は心地良かったのは確か。
「・・・
なんでしょうね、この不思議な感覚は・・・」
私には分からない感覚、忘れてしまった感覚とも言うのだろうか?
この感覚を覚えたのは‥‥1000年も昔の話で、感覚自体も既に曖昧なもの。
でも記憶はある‥
心地良かった記憶が私の中に残っているが、同時に辛い記憶も浮き出てしまい、結局は何なのか分からない。
「パウリーネの星は‥
ああ大丈夫ですね」
私の星の周りにルークの星、そして今までは寄り添うようにパウリーネの星があったが、今は少し離れ綺麗に輝いている。
これから先も、パウリーネは元気で無事に人生を送る、そう星は私に言っている、ならば安心・・・