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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第22章 現実と悲しき別れ
・・・目が覚めたら、パウリーネは俺の腕の中‥
朝方近くまで躰を重ね、そのまま眠りに付いてしまったらしい。
(・・パウリーネ・・)
これが最後になるとは思えないほど、穏やかであどけないパウリーネの寝顔‥
このまま時が止まってしまえば良いのに、俺でさえそう思ってしまう。
「・・・愛しているパウリーネ・・・」
軽く額に口付けた時、パウリーネの瞳がゆっくりと開いた。
「おはよう‥
起こしてしまったか?」
「うんん、自然と目が覚めたみたい‥
おはようございますルークさん」
もう一度だけ瞳に口付けてから、俺はベッドから起き上がる‥
意志はしっかり持たなくては、パウリーネの意志を無視してしまう事になってしまう。
「・・しっかり朝寝坊、もう昼近い・・
今日中にミュンヘンに行かなければ駄目なんだ」
「そう‥‥
忙しいのが‥‥ルークさんだもの」
「こき使われるから‥
今日はミュンヘン、明日はもうベルリン、独国内走り捲り、盟主も国も容赦なく用を入れてくれる」
別れが辛いから、着替えながらも他の話で誤魔化し気味‥
面と向かって『さよなら』なんて言いたく無い。
俺が着替えている間に、パウリーネの方も着替え終わったよう‥
最後に2人揃って盟主の部屋に行く事にした。