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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第22章 現実と悲しき別れ



「失礼します盟主」


「クルス様・・」


「揃ってスッキリした顔をして、私の方は程よく寝不足ですがね?」


「そっそれは!?」


「・・・・・」


机に座り、少し笑いながら言う盟主‥
俺‥‥自分はつい声を上げてしまい、パウリーネの方は真っ赤になって無言のまま。



「まあ今更ですか‥
毎回でしたし、今回は何処に避難しようと頭を抱えていましたよ」


「・・・
聞かない‥‥じゃありませんでしたか盟主?」


「無理して聞く気はありません‥
2人の声の方が大き過ぎるんです、あの響きですと周りも気付いているでしょう‥‥誰も近寄ってませんよね?」


「・・・あっ・・・」


「はぁ―――っ、筒抜けだったとは‥」


自分はそこまでパウリーネを鳴かして来ただろうか?
思わず、こめかみに手を当ててしまうのは仕方が無い。



「それは良いです‥
で、決めましたか?
・・答えを聞かずとも、2人の顔を見れば予想は付きますが」


「盟主、パウリーネが居城を出る事には同意しましたが‥
この戦争で混乱極まりない独国で、パウリーネが落ち着いて住める場所があるとは思いません」


「それに関しては安心なさい、独国とは限らずにパウリーネが最も落ち着いて暮らせる場所を探します‥
少々場所の手配に時間が掛かるとは思いますが、そうですね数ヶ月程度は見て貰います、私も妥協する気はありません」



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