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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第23章 暮れ落ちる黄昏の時
(っ!!
コンラート・ゼクス!)
王宮内での異常な発砲音、その内に王子と王女を拉致しようと思ったが、この謁見の間に入って来たのはコンラート・ゼクスただ1人。
100名近くの親衛隊を配置していたのに、何故此奴が此処に居る!?
あの発砲と此奴が此処にいる理由が付かない。
(そんな事は良い、丁度1人だ今此処で殺れば済む‥
邪魔者は1人でも消えろ!)
初めて会った時から気に食わなかった‥
指導者の信頼を一心に受け、ナチ党員でも無いのにいきなりの中将抜擢。
何度も殺ろうと思った、だが一度は成功したと思ったナチ党本部での拉致、結果は不可解な惨殺死体が残っていたのみ。
あんなのは見た事が無い、戦争ド真ん中に行っても、あんな惨殺方法はしない‥
俺は恐ろしくなった、コンラート・ゼクスという男が。
それからは罠を仕掛ける暇も余裕も無く、彼奴もミュンヘン在勤‥
これでと思っていたのに戻ってきやがった!
「・・・!?!?」
狙い撃ちをしようと、拳銃を引き抜こうとしたが躰が動かない‥
どんなに力を込めても、指先1つすら動かす事が出来ない、どうなっているんだ!?
「・・・
少し黙って見ていなさい」
隠れている俺の近くを通る時、彼奴は俺にそう言った‥
という事は、ゼクスが何かしたのかっ!!