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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第23章 暮れ落ちる黄昏の時
隠れているゲッペルスの口と躰の自由を半ば強制的に奪い、私は玉座の方へ王子と王女が不安そうに私を見ている場所へと歩く。
「な‥‥何者だ‥‥?」
「兄上に手出しする事は、この私が許しません!」
ひ弱で内気な3男と聞いていたが、本当に王女の方に庇われるとは‥
いや王女の方が肝が座り過ぎ、あの頃もそうだった。
「王子の方には初めてお会いしますね‥
ですが、私を覚えていませんかクラウディア王女、随分前にお会いしましたね、こちらの手違いでしたが‥」
「っ!
貴方様は!!」
どうやらクラウディア王女は私の事に気付いたよう‥
慌てて王座から降り、私の前で1礼した後跪いた。
「・・あれから何年かしら?
話に聞いていた通り、貴方はお変わりにならない‥
お久しぶりで御座います盟主ゴールド・クルス様、このクラウディアを覚えていて頂いて嬉しゅう御座います」
「立って下さいクラウディア王女、私と貴方方は立場は同じ‥
古の誓約の元、お2人を助けに来ました」
「まさか‥‥本物の盟主‥‥」
「本物ですよお兄様‥
私は一度お会いした事があります、と言ってもあの頃の私は14才、今は年が逆転してしまいました」
「それが普通、私の方が人から少し外れている‥
誓約の実行と共に、誓約の破棄を最後のガイザーの後継者たる貴方方に求めます、もう独国王家を守る理由も無くなってしまったんですよ」