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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第23章 暮れ落ちる黄昏の時
ゲッペルスに拳銃を向けながら、さも退屈そうに足を組み彼を見下ろす‥
プライドの高いゲッペルスの事、この状態でも屈辱だろう。
「・・戦争に興味が無い奴が、ナチ党高官か?
矛盾しているだろう」
「私は私の目的の為、そして世界という玩具で遊ぶ為、こうしてナチ党に居るのみ‥
もう目的は果たしました、後はゲッペルス貴方の好きにすれば良いでしょう‥‥先の無い好きですがね」
「戦局が不利になったから、逃走と言いたいようだな」
「初めから‥‥不利になる事は知っていました‥
不文律、過ぎれば我が身に返る、独国はやり過ぎたが為に反動を食らう‥
ああ、日本国もそうです、アドルフじゃないですが、神の鉄槌が落ちます狂った世界の鉄槌が」
「まるで指導者と同じ言い分だ」
「ふふ‥‥
そうですね、アドルフのインスピレーション、あれは私が手を貸した‥
私は知恵を貸しアドルフが代弁者、それで成り立つ世界‥‥狂っていると思いませんか?」
「狂っているのは貴様だっ!
俺達は騙されていたのか貴様にっ!!」
ああ、ゲッペルスを怒らせてしまいましたか‥
事実を言っているまでなんですがね?
「違いますよ‥
世界はそれを必要とし、アドルフという偽物の神を作り上げ、全てを巻き込む悪魔的戦争を引き起こす‥
これが予言の全て、簡単で簡潔な話だった、大なり小なり世界を巻き込むという世界の意志」