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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第23章 暮れ落ちる黄昏の時
「世界に意志があると?」
「あります、太古から続く大地の意志が‥
人間には分からない自然という意志、私はそれに従って動いている、Cross sels盟主の座というのはそういう存在‥‥説明はこの辺で良いですがね?」
「指導者はどうなる?」
「・・・星の導きのままに、私にはそれしか言えません‥
個人の未来を語るのはルール違反です」
「それでも知りたい!
指導者さえ生き残れば、ナチはまた復活出来る、指導者さえ居れば‥」
拳銃を向けている私に、更に拳銃を向けるゲッペルス‥
無駄だという事すら分からない。
「答えませんよ‥
それに私に拳銃は効かない、あのミサイルでも怪しいでしょう‥
私はね、私が一番自身が死ねる方法を探している、色々試しましたが死ねないものです」
「・・・ちっ・・・」
拳銃を下ろしたゲッペルスは半分自暴自棄、どうして良いか分からない、そんな感情が見て取れる。
「・・話は終わりです、私は行きますよ?
そうそう、その扉を通って戻るのはお勧めしません、私が全員殺しました、今頃は血と死体の海でしょう」
「・・・・・」
私も拳銃を下ろし立ち上がる、玉座などに興味は無い、興味があるのは玉座の裏で暗躍する方、それが私の好み。
茫然とするゲッペルスを捨て置き、私は自分が開けた穴から王宮を抜け出した。