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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第23章 暮れ落ちる黄昏の時
戦況は更に悪化する‥
遂に連合軍は独国内に侵入を果たし、目指す目標はベルリン。
魔王アドルフを打ち取る正義の味方、何時の間にか独国から持ち出された新型武器の資料を己の物にし、意気揚々と正義を振るう。
その前に私やルーク、そしてベルリンから独国内に放っていた、全無階級に撤退命令を出した‥
後はただ静観するのみ。
「・・・
本部遺跡は狙われないように、初めからアメリカとロシアに協定を結んでいたとは‥
流石です盟主」
「誉めても何も出ませんよ?
初めから勝戦国を知っていたまで、それを踏まえて手を回していました‥
ですから戦争には介入しない、何度も言いましたよ私は‥」
「それがアメリカとロシアへの約束」
「そうです‥
まあ愚かな人間の戦争に荷担したく無い、という意味も大きかったですが」
ルークが淹れたお茶を一口、暫くは私もルークも居城‥
今出れば戦犯として捕まるのは必至、そこまで愚かな真似をする気は無い。
「敗戦国ですか‥
厳しい時代が来そうです」
「そうですね‥
戦後処理は大変でしょう、各国それぞれ思惑もあるでしょうし、私は荒れると思います」
「それも星詠みですか?」
「いえ詠まずとも分かります、どの国も独国の技術力と実験結果は欲しい‥
後々自国が優位に立つ為、この辺りでバランスが決まると思いますね」