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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第23章 暮れ落ちる黄昏の時
「・・・
子供の頃に昔話的に聞いた、盟主とは天使と悪魔を合わせ持つと、だとしたら君の天使の部分は?
天使は無償の愛情を人々に注ぐ、それを自分に置き換えて見る‥
出来る筈だ心優しい君ならば、本当は私の事は捨て置くつもりだったのだろう?」
「・・何故か衝動的に飛び出していました‥
アドルフが言う通り、盟主は神と悪魔の間に産まれ、そのどちらも合わせ持つと言われています、ずっと忘れていましたね、私自身も貴方に言われるまで‥」
「思い出せれば良い、私はもう見る事は出来ない‥
これが私なりの責任の取り方、軍事裁判で晒し者になるくらいなら、自ら死を選ぼう‥
エヴァも私に付き合ってくれる、これが本当の愛情だと思わんかね?」
「・・・
半分は止める気で来ましたが、止める事は不可能のようですねアドルフ‥
アドバイス心に留めて置きます、何時か私もエヴァのような女性が現れたら思い出すのかも知れません」
サイドテーブルには拳銃と、ワインが1本グラスが2つ、そして薬の小瓶‥
小瓶の中身は‥‥毒薬。
「願いは願いです‥
アドルフの願いを叶えましょう、本当は薬草など必要は無い、一時的に血の道を通していたのは私の力なんです」
アドルフに近付き、腹部に手を当てて力を使う、そしてエヴァにも‥
極力アドルフを受け入れやすいように、死の苦しみを緩和出来るように。