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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第23章 暮れ落ちる黄昏の時
「だがなゼクス、今の指導者はセックスには耐えられん」
「重度の心臓疾患の事でしょう、それも一時的に私の力で抑えています‥
自由にエヴァに愛情を注いで欲しい、アドルフの受け売りですが私もそう思いました」
最後の最後で、ゲッペルスと普通の会話をするとは‥
ヒムラーもゲッペルスも、何処か割り切った顔をしている。
もっと早く私が行動に出ていたら、違う関係が出来ていたのだろうか?
今更考えても後の祭りですが。
「そうだコンラート、お前に頼まれていた物だ」
引き出しを開け取り出した物を、ヒムラーは私に渡してくれる‥
封書に入ったそれは、私がお願いしていた実験内容。
「結果的に言えば全滅だったそうだ‥
血も、血から作成した精子細胞も、女性の胎内に入れた途端拒絶し発狂した、中には血に触れた職員ですら発狂したとか」
「そうですか‥
やはり夢は夢ですね」
「そこまでして‥‥クローンでも良いから同じ者が欲しかったのかコンラート?」
「・・・
1人は辛いですよ‥
一族は全て絶え残ったのは私1人、私だって感情はあるんです同じ者を望むのは変でしょうか?」
「いや変では無い普通の事だ、同じ者を望む‥‥意外に人間臭くてはホッとした」
「人間臭い?」
「人間は集団で生きる生き物、コンラートも変わらないという意味だ」